真説・川中島合戦


書名:真説・川中島合戦―封印された戦国最大の白兵戦 (新書y)
著者:三池純正

自分史を作成するうえで、市販の書籍は参考になります。
市販の書籍は、プロの作家がプロの編集者と二人三脚で出版した本ですから、自分史作成の基本要素である、テーマ・題材・構成・文章表現、いずれも自分史を実際に作成するときのお手本になるに違いありません。
自分の知識と経験を綴るカタチの自分史を作成するときも参考文献は必要です。
ここではわたしが読んだ本を感想文のカタチで紹介します。自分史を作成する際の参考情報になれば幸いです。

川中島といえば運動会、入場するときの「鞭声粛々 夜 川を渡る(べんせいしゅくしゅくよるかわをわたる)」は今でも口ずさむことができる。
この漢詩が史実と異なるというのだから、びっくりだ。

始めから読んでいくと、この三池さんは誠実な人柄であることがわかる。
トンデモ本ではない。
上杉謙信と武田信玄の政治家として何を志向していたか、どのような状況にあったか、これらから整理して説明してくれる。

続いて、戦国時代の戦のあり方を現実的な視点から解説する。
なるほど、なるほど、豊臣秀吉は血を流さない戦を好んだというけれど、豊臣秀吉1人に限ったことではなさそうだ。
兵力を失うことがどれほど無意味かは武将自身、骨身にこたえてわかっているはず。
尤も尤も。

そして川中島の第4回戦。例のキツツキ戦法で山本勘助が討ち死にする戦だ。
何とも、出会い頭で始まった、予期せぬ戦だったらしい。
上杉謙信・武田信玄ともに忘れたことにしたい戦だったらしい。

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