書名:それでも住みたいフランス
著者:飛幡祐規
自分史を作成するうえで、市販の書籍は参考になります。
市販の書籍は、プロの作家がプロの編集者と二人三脚で出版した本ですから、自分史作成の基本要素である、テーマ・題材・構成・文章表現、いずれも自分史を実際に作成するときのお手本になるに違いありません。
自分の知識と経験を綴るカタチの自分史を作成するときも参考文献は必要です。
ここではわたしが読んだ本を感想文のカタチで紹介します。自分史を作成する際の参考情報になれば幸いです。
異文化紹介本というと、著者の思い込みが強くなって、そこの所を割り引かないといけなくなること頃が厄介なのだ。
あるいは著者の思い込みがあまり感じられない本は、データの羅列で読みづらいものだ。
ところが、この本は違う。
飛幡祐規さんは文化人類学者なのだが、ルポライターの素質があるようで、取材した内容を自己の主張に折り込まず、報告書として読みやすくまとめている。
ここに彼女の主張が折り込まれているとしたら、彼女の文才のなせるわざということになる。
さて、フランスの風習である。
フランスというとバカンス天国で、夏の2ヶ月間はパリの街には人がいないと思っていた。
ら、実際そのようで2003年にフランスで熱射病で15000人以上の人が亡くなったが、それはパリから医者がいなくなったせいだそうだ。
日本でいうところの厚労省の役人もバカンス中で、行政として対策がとれなかったのも原因らしい。
ところが!
フランスでバカンスを取らない人は、18歳以上で37%もいるそうだ!
全員取っていると思っていた。
冷静に考えると6割以上の人がバカンスを取るのだから、すごいことには変わりないけれど。